先日、現在、弊社が専任媒介で預かっている物件の売主様からお電話がありました。
「山田さん、昨日、知らない不動産屋から封筒が届いて読んだけど見てもらえる?でも、何で私が相続して所有者になったことを知っているのかなぁ?怪しいしんだけど」と仰っていました。
読んでみると、相続登記されているのを知って、新所有者である売主様に送ったようでした。どのような登記がされたかどうかは、行政文書の開示請求を行えば誰でも取得することができます。
そして、相続された案件を拾い出し、謄本をとって、新所有者に「不要であれば売却しませんか?」という趣旨のDMを送る訳です。その行為自体は同業者として営業活動のひとつだと思いますし、悪いこととは思いません。
しかし、続きがあったのです。
「山田さん、この手紙には、このマンションで探しているお客様がいらっしゃいます。真剣です。と書いているけど本当かなぁ?」と売主様が仰ったので見てみると、本当に書かれてありました。
すぐに嘘だと分かりました。
本当にいるのなら、既に売出しをしていてネット掲載もしている弊社にお問合せがあっているはずだからです。
書かれていた番号に電話して、「御社が送ったお手紙の売主様から専任媒介で受託している者ですが、文章を読むと、真剣に探されているお客様がいらっしゃるようですが、ぜひ案内してくれませんか?いつされますか?ぜひお願い致します!!」と伝えたところ、「え~、あ~、その~、そうですね…」と明らかに焦っている様子でした。
「率直に聞きますが、そういうお客様はいらっしゃらないんでしょ?」と聞くと、「はい」と言って、電話を切られました。この件を、売主様にお伝えすると、憤慨されていました。当然です。期待させるようなことを書いて物件を預かろうとするなんて、ひどすぎます。
しかし、この手の手法を使ってくる不動産屋は、まだまだ存在します。中には、本当にお客様をお持ちの不動産屋がいらっしゃるかもしれませんが、少ないと思います。なので、本当に注意してください。
既に売却を依頼済みの売主様が、この手のチラシやDMを見たときは、「本当にお客様がいらっしゃるのであれば、◯◯不動産会社に依頼しているのでお電話してみてください」と伝えてください。
その依頼している不動産会社にかけてきたら本当にお客様がいらっしゃると思います。ぜひ試してみてください。